宇都宮木鶏クラブ

『致知』 新春特別講演会

2024年02月04日

致知~人間力を高める〜

『致知』 新春特別講演会

* 令和6年1月27日 (土) 12:30~19:30東京プリンスホテル 「鳳凰の間」

1、青山俊薫氏 愛知專門尼個登登園 『生かされて ご恩返しとして生かして生きる』

青山氏は、多くの病と戦いながらも、尼僧堂に身を置くのは、いつわりなくウソを言 えない環境で励むためだと説明しました。 下り坂の景色の中、病気を通して悲し みを同じくしてこそ気付くことがあり、老病死を学ぶことが出来たと言います。 ガンジーが教えて下さったのは、明日死ぬかのようにくやむことがないように、生き

る。

明日死んでも良いように、今日ただ今学ぶことです。

教わるという事、話を聴く姿勢で大切なのは、耳鳴りがするほどで聴け、初めてきく 思いで聴け、自分だけに話して下さっているのだと思って聴けということです。 教わるという事は、自分の受け皿の分しか受けられません。 受け皿を大きくする

自分を高めることの大切さを暗示して下さいました。 動物の中で気付くことが出来るのは人間だけ、人と古典から、そのためには、知らな くてはならない。 知るためには、自分から近づくことだと、体にしみ込むように 教えて下さいました。

2、五木寛之氏作家 『暗愁のゆくえ』

五木氏の妻の父方の祖先は、石川県七尾市です。 今日の五木氏のお話しは、心の 底で「歴史は繰り返す・記録にある事が全てではなく、事実と表現の間には距離があ る」 ということをふまえての、語り口でした。 五木氏としては初の語り口です。 ウラとオモテのお話しという関係性のお話しとも言えます。 時代背景は、江戸末 期から大正時代です。 明治革命とはならず、明治維新となったのは、世界の状況 をとらえ、今の日本は一つにまとまり、全国民が団結すれば、中国やアジア諸国のよ うに西洋国家の植民地にならないで済むし、貴重な人材を戦死させずに国家近代化の 役にたてようと考えました。明治時代は 「坂の上の雲」 という言葉のように時代は

積極的で大国との戦争に勝ちどんどん良くなったなったというように、とらえられて います。 しかし、戦争は多くの若者の戦死という事実が出来ます。勝った勝 ったという言葉だけが出てきてしまいます。若者の死という、暗い愁いが無いは ずはないのです。世間や政府は、表だって暗愁を口にしません。

大正時代は、影の薄い、高く評価出来るものが無い時代のように感じられています。 大正天皇は静かでしたが、優れた漢詩を残しました。 人々も、優れた漢詩を残して教養が高まって、次の時代の準備をした時代と、評価する事ができます。豊かな 下山の時代でした。 表面は暗愁ですが、中身は静かで学べる時代でした。

3、藤尾秀昭氏 致知出版社社長 『先達に学ぶ』

藤尾氏は、最初に今年は甲辰(きのえたつ)の年・・・つまり、なすことをなせば、必ず良 くなる、60年ぶりの年だと、明るい言葉でスタートしました。 ある先達は、2 025年は日本が世界に討って出る、特別な年になると言ったと、取り次いで下さい ました。

天才という言葉についても教えてくれました。

古語に「之れを思いてやまざれば、天之れを助く」という言葉も語られました。 藤尾氏の言葉でも、「同じ姿勢で、同じ情熱を持ち努力を続けられれば、天が助けて

くれる。 自分のやることに、無我夢中になることが出来るひとは天才だといいま す。運命は人が持ってくる、運命はその人の心がけ次第だと言います。

人の心も、手入れし努力しなければいけ 農地もほおっておいたら、荒地となる。 ない。 心の雑草を取るには、よき本を読み、よき師を得て学ぶことが大切だと教 えて下さいました。

以上

大沢栄

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