宇都宮木鶏クラブ

我が人生の詩

2023年06月03日

沼尾トミエ

2023年6月2日

【巻頭の言葉】

人はそれぞれが社会という一つの組織の中で生きています。 そして組織で は、大小様々な歯車が相互に関わり合って動いています。 例え小さくて も、その歯車がなければ組織は動きません。 逆に大きな歯車は、それを動 かすのにそれなりの力 (能力)がいります。 要は、大きな歯車だけが重要 ということではなく、 皆重要だということです。

【孔子の歩いた道遺した言葉】 P13

例えば、悪い誘いに乗って遊びに行ったとします。 そのことを親きょうだ いに言えるかどうか。 もし言えないことなら、やってはいけないこととい うことということを、自分の不文律にしたんです。 これは 『論語』を読ん 最初に得た気づきでした。 それから 『巧言令色詳し仁』 と言う言葉が二 回も出てくる。

P14上の段

人間の弱さを表した言葉ですよね。 周りの人にお世辞を言わないとか、あ あるいは忠告の仕方に注意する。 そういうことを私は心掛けてきました。

P20上から二段目

今回の特集は「我が人生の詩」 ということですが、孔子という人がその一 生を通して奏でた詩は何かと考えると、 私はこの言葉を挙げたいと思いま

す。 「朝に道を聞かばタベに死すとも可なり」

P20上から三段目

朝に人としての真実の道を聞いて悟ることができれば、夕方に死んでも悔 いはない、という意味ですね。

P20上から四段目

・学びは一生であって、 学ぶのに遅すぎることはない。

「少年老い易く学成り難し」 という言葉の通り、 若者はあっという間に 年を取ってしまい、 学問はなかなか成就しにくい。 しかし逆に、 いくつに なっても学び続けている人こそ、 老いてもなお若いんじゃないか。 そう思 えてなりません。 学び続ける人には生涯青春の風が吹いている。

【はがき道に生きる】 p23 上の段

最初は一枚書くのに二時間もかかって、 腕がパンパンになったんじゃが、 書けば私が住んでいる田舎に返事が来る。 嬉しいんだよなぁ。 そうして書 き続けるうちに、 ハガキの友達がどんどん、 どんどん日本中に広がって、 一日三十枚、 毎年三万枚以上書くようになりました。 多い年には、 年賀状 だけでも二万枚書いとりました。 ハガキを通して日本中にたくさん友だち ができたおかげで、 お金がなければハガキの友達が背広やら色んなものを 送って助けてくれます。 女房と出会ったのもハガキ。 だからハガキを書け ば手に入らんものはないんです。

p26 三段目

・それまで女房は、年商何億円と言う社長とも見合いをしたけど、四十歳 まで結婚しませんでした。

一方私は、 前の女房を亡くした後に過労と栄養失調になって、 死ぬかも しれないような状態だった。 そんな魅力もない私に女房は、 「あんたの嫁 さんになってあげる」 と言うてくれたんです。

p27 上の段

皆さんは、ハガキを上手に書こうと思うのだろう。 上手に書こうというの はね、 自分をよく見せたいだけで、 それはやめたほうがいい。 下手でい い。 誤字があってもいい。 ハガキ道というのはね、 表面的な技術でなし に、一つひとつの命が甦り、喜ぶような人生を送るにはどうしたらいい かというの求めて歩んでいく道なんです。 失敗しながらね。 ジンセ詠 は失敗の量です。 失敗が皆教えてくれるから。

【よき人、 よき言葉との出逢いが、 我が人生を導いてきた】 P71二段目

・今回は「わが人生の詩」 というテーマをいただきましたが、 これまでお 伝えしたことに加えて、 人生を豊かにしてくれる一番の基本は、 『老師』 の「知足者富」 (足るを知る者は富む) の精神だと思います。 満足するこ とを知るものは心豊かに暮らすことができる。 「あれも欲しい、これも欲 しい」 では人生は決して豊かにならない。 どんな小さなことでも 「恵まれ ている」 「あり難い」と感じる心の習慣が、 特にこれからの時代には求め られるのではないでしょうか。

・もう一つ言えば、 出逢いを大切にし、恩を忘れない 「一期一会」。 この 三つを備えていけば。 きっと人生は幸せなものになっていくはずです。

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