宇都宮木鶏クラブ

子曰わく、賢を見ては齊しからんことを思い、 不賢を見ては内に自ら省みるなり。

2017年03月03日

2017-3-3

小森

木鶏クラブ古典学習

【里仁第四・17】

仮名論語 P44

し、のたまわく、けんをみてはひとしからんことをおもい、

ふけんをみてはうちにみずからかえりみるなり。

子曰わく、賢を見ては齊しからんことを思い、 不賢を見ては内に自ら省みるなり。

【現代訳】 仮名論語

先師が言われた。

「知徳兼備の優れた人を見たら、 自分もそのようになりたいと思い、 つまらない人を見た ら、 自分はどうかと内省する。」

【通釈】 論語抄 史跡足利学校

孔子が言った。 優れた人物を見たら、 自分も、その人物と同じようにありたいと思い、 劣 った人を見たら、 自分にも、 その人と同じような所はないか、反省してみることだ。

【感想】

学校教育の現場では、 「お手本を真似する」という文化がやや失われてきているように思 います。 個性の重要性が声高にさけばれてから20年ほど経過します。 その間、 優れた行動 のお手本を明確に示されなくなり、個性に任せてよく考えてみようと曖昧になってきました。 まもなく卒業式があります。 卒業式は6年生の教育課程の修了とともに、 在校生に伝統を 託す行事でもあります。 果たして6年生から好ましいお手本を受け継ぐことができるでしょ うか。もしかすると、好ましくないお手本もあるかもしれません。 私は教師として「文」 「行」 「忠」 「信」 を意識して、子どもに伝えていこうと思っています。

私個人としては、つい最近まで優れた方を見ると、 正直嫉妬の気持ちが湧きあがってきた ものでした。 なぜ自分にはできないのか、 と思い苦しんだものです。 それよりも、 賞賛し、 自分も同じように、 自分ができることを精一杯すればいいのだと思い直すことで、ずいぶん 気持ちが楽になりました。

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