宇都宮木鶏クラブ
宇都宮木鶏クラブ 令和4年7月1日 例会 致知 7月号 「これでいいのか」 読後感想発表 鈴木
巻頭の言葉
P2~3
成人年齢が18歳に引き下げられた民法改正
→筆者は「国の品格や国の健全性は義にさとる (考える) 国民の多寡によって決まる」と考
え、成人としての義務として 「義」、つまり正義の道理の実践を訴えた →孟子の義に関する考え方、 義を実践しないことは自暴自棄だと警鐘を鳴らしている
■特集 「これでいいのか」 P7
管仲論にある言葉によると、 「成功も災いもその日になって突然起こるものではなく、必ず
予兆がある」
→ウクライナ侵攻は、 「予兆に気づき、災難が起きる前に策を打っていなかった」 から起き
た
→翻って、今の日本人は、「大変な災難の中にあるということを知らないでいる」 →大学では 「道理を無視し、 自分の利を貪る人がいると、国全体が乱を起こす国になる」と
教える →人心を潤し、高めていくことが喫緊の課題ではないか → 「これでいいのか」 は 「このままではいけない」。 予兆を見極める力を養う ※そのためには、 戦争前の日本人の学び、 誇りを改めて学び、 それを世界に発信することで
はないか。
■内憂外患の時、いま日本が果たすべき責任と使命 P8~17
櫻井よしこ氏と中西輝政氏の対談。 ロシアのウクライナ侵攻をどうとらえ、 私たちはどうす
ればよいかを学んだ。 ロシアのウクライナ侵攻は長期戦、 さらに核兵器の使用という事態が想定される 「核戦争 を避けることが大事である」 という認識。
→中国がどのような立場であるかを考える必要がある。 アメリカとの覇権争いを勝ち抜く ため、ロシアと組んでいる。 しかし、ロシアは弱体化しつつある。 日本は「過度に恐れず、
しかし油断せず」 ロシア、中国との関係を築かなければならない →日本が早急になすべきことは「自信と誇りを持つ」こと。 その一つは「五箇条の御誓文」
で、日本と日本人の行動指針になりうるものである。 日本のアイデンティティー、 日本の理 想を訴えていくことが大事である
■国語を忘れた民族は滅びる P18~24
日本の国語教育のありかたに警鐘を鳴らす藤原正彦氏のインタビュー。
・初等教育は、 読書が大切である。
欧米人のつくった自分勝手の論理に染まりながら歩んできたのが日本の歴史 藤原先生が手がけた読書ゼミで学んだ学生は、読書を通じて日本の心に目覚めてい ・教養を得るには本を読まなければならないが、紙の本でなくてはならない。 読書を通じて
国語を取り戻し、国難を乗り切るべきだ
■日本をよみがえらせる道 P26~35
東洋思想 哲学に造詣の深い田口佳史氏と芳村思風氏の対談。
・東洋思想では、「この世の全ての存在は仏であり、尊い命を持っている。 これを一瞬にし
て台無しにしてしまう戦争は断じてあってはならない」
西洋の学は 「事業の学」 で、 成果を出したか出さなかったかの一点を追求するこれに対し、 東洋の学は 「心徳の学」 で、 事業の学を是正していくように西洋を指導しないとダメ。 →ウクライナ侵攻に対し、 「東洋の素晴らしい思想を発信することなどを通じて全世界を日 本の味方にしてその世論の力によって相手の武力を封じ込める」 (P30)
→儒教、仏教、 道徳、 禅、 神道の5つの思想を駆使して地球を永続させていく国だと発信し
つづける
日本の幕末から明治にあったものが大切だと知る。 それは素読と四端教育。 (P31)
惻隠の心、羞悪の心、辞譲の心、是非の心を3歳〜6歳で見つけさせる。天命
一人一人が 「これでいいのか」という危機感を抱き、 生き甲斐を持って、店名に生きら
←
れる社会を想像していくことが追求していくべき道ではないか (P35) ■徳のある子供をいかに育てるか P36~44
元高校教師と瀬戸塾塾長の瀬戸謙介の対談。 求められる教育者のあり方、 徳のある子供を育
てる要諦を語る ・東日本大震災で被災し、 家族を失った9歳の男の子の話(P38)
人のために生きることの尊さを子供から学ぶ
・戦後教育は道徳を教えず、 西洋の価値観、侵略国、 グローバリズムの良さを教えられた しかし、 瀬戸塾での学びでは正しい人間としての生き方を学ぶことによって、子供た
ちの心の中に人生に対して生きる目標が生まれる。 目標を達成するために勉強しなければ という自覚が生まれる (P40) →自分の欲望や私欲を捨て、公のために尽くした多くの偉人を輩出した日本は、とても質の
高い国。 そのことにもっと誇りと自信を持ち、 偉人の生き方を子供たちに教えていかなけれ ばならない (P43)
■データが教える日本の危機 P46~50
日本の危機のデータ
日本の人口
1億2700万人→ 2100年に6000万人 ・食料自給率 (カロリーベース) 1965年の75%
40%未満
・エネルギー自給率 日本は10%強 ・男女格差指標 200カ国のうち日本は166位 人手不足、人材不足ではなく
能力ある
女性人材が活用できていない
→ 日本の出遅れの要因
①情報革命に出遅れ ② 工業社会からの世紀の転換に気づかなかった(大量生産→違い) ③長老社会(世代交代がない) ④政府指導で改革しようとすること
日本復活への4つの提言 ① 情報リテラシーの向上 ②若者、 女性、高齢者の人材活用 ③国家の大義、 目標を示す
④世界の「現実」 を知る努力をすること
何より大切なのは日本人としての“名誉〟を重んじる心
■働き方改革から働きがい改革へ P52~60
働き方改革がもたらした 「志」 の喪失、 これからの社会に必要なのは 「志本主義」 だ
▽働き方改革によって得られたものは→ 熱意を持って意欲的に働く日本人はわずか5%
にすぎない、幸福度も低い ▽その原因は経営者の怠慢に他ならない→志を忘れている
▽経営トップの志とは?
・稲盛氏の成功方程式は、 人生 仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力 ・名和氏いわく、成功方程式は、 パーパス パッション、ポテンシャルの3つのP
・稲盛氏の実践「人間の心は弱いものだから、常に磨き高め続けなければならない」 「動機は善なりや 私心なかりしか」と自問自答する
社員の幸せを本気で願い、 無尽蔵の愛を注ぎ込む。 誰にも負けない努力
山中伸弥氏は「物事を成功に導くにはビジョンとワークハード (一所懸命働く)」 日本の世界競争力が低下した→「働き方改革はゆとり教育の職場バージョン」 (名和氏)
→ リーダー自身がやりがいを感じていきいき働くこと → ランナーズハイならぬ「ワーカーズハイ」 自分の仕事を天職だと思った人たちの生産性
は2、3割違う。 やらされ仕事ではなく、 やりたい仕事になったら強い
▽今の日本 「勤勉、 志といった日本精神が時代錯誤のように捉えらえている」 →志、という目に見えない資産を軸にする 「志本主義」の必要性を訴えたい(名和氏)
キーワードは「ワクワク、 ならでは、できる」(P60)
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