宇都宮木鶏クラブ

至誠無息

2019年04月05日

木鶏クラブ 心に響く言葉

小森

致知 3月号 2019

「禅語に学ぶ」 より

至誠無息

しせい や な 至誠息むこと無し

1 【現代語訳】

『至誠』 とは、 「この上なく誠実なこと。」

『孟子』より

「誠は天の道なり。 誠を思うは人の道なり。

至誠にして動かざるものは、 未だこれ有らざるなり」 訳すと、「天地万物にあまねく貫いているのが誠であり、天の道である。 この誠を思

い、誠に背かないように勤めるのが人の道である、 この上ない識をもって事に当た

れば、どんなものでも動かせないということはない」

『中庸』 の一句に

「至誠息むこと無し

息まざれば久し、久しければ徴あり」

この上ない誠をもって事に当たり

怠ることなく、 あきらめずに行えば、長く勤めることができる。 長く勤めれば必ず、目に見えるしるしが顕れる。

横田南嶺先生

至誠を貫くといっても、無理に力むのではなく、 大自然と共にゆったりと 無理のない精進をすることができるようになろう。

少々思うに任せられないことがあっても、今は冬の時だから、 しっかりと貯えて春を 待とうと思えばよいではなかろうか。 きっと春の兆しがまた訪れるので、その時にはよ しやるぞと新芽を出すように燃えて生きればよい。 夏の日のように燃えて働く時もあれ ば、静かに秋の月を眺めて吾が心を澄ませる時もあってもよかろう。 大事なのはそうして至誠をやめることなく貫いてゆくことだ。 至誠を日本の美しいこ とばでは 「まごころ」 という。 日本の豊かな四季の営みに歩調を合わせながら、お互い に倦まず弛まず至誠、 まごころを貫いてゆく生き方を心がけたいものだ。 そうしてその まごころこそが、 人をも動かし、 この世の中をも動かしてゆくのである。

2 【私的説明】

誠意をもって 「続ける」 というのは思いのほか難しいと感じます。 「続ける」のは人 間だけではなく、大自然の営みも繰り返され 「続けられているのです。 大自然の営 みに歩調を合わせることを心がけると無理なく続けることができる、というお考えが 心に響きました。

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