宇都宮木鶏クラブ

子曰く、異端を攻むるは、 斯れ害なるのみ。子曰、 攻乎異端、斯害也巳。 (為政第二の十六)

2024年06月08日

令和6年6月7日
木鶏クラブ古典学習
手塚久雄
子曰く、異端を攻むるは、 斯れ害なるのみ。
子曰、 攻乎異端、斯害也巳。 (為政第二の十六)

仮名論語 P17

通釈

新しい流行の真似をするのは、 害になるばかりだ。
異端の異は、 状態に対する異常の異、 端は、 根本に対する末端の端であろう。 これを流行と訳したのは、 根本の大きな道は永久不変であり、 そこからはみ出
たものが時とともに浮沈するというのが儒家の思想だからである。

同様の意味では、 次の言葉がある。
仮名論語 P293
子夏日、雖小道、必有可観者焉、致遠恐泥、 是以君子不為也 子夏曰く、 小道と雖も必ずみるべきものあらん、遠きを致すには泥まんこと
を恐る。

取るにたらぬ芸時の中にも、何か長所があるはずだ。 だが遠方へ旅行するに は泥道にはまりこむのが禁物だ。 だから諸君には決して進められない。

感想

先日、新しい憲法を制定する推進会議 (櫻井よしこ講演会) を聞いてきまし た。 また、 最近の政治資金の問題をみてこの言葉を選びました。
経験から、新たに商品を作る場合、 種々の実験が必要である。 これを思いつ きで行うと本筋を見失い、一からやり直しということがあった。 基本に忠実に 行うことが肝要です。
この頃は、AI、 チャット GPT と DX が流行っているが、 本質を見失わないよ
う注意を払って扱うべきです。

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