宇都宮木鶏クラブ
chichi 2022 September
当月号からの琴線に触れた言葉 P112
令和4年9月2日 大沢
『易経』
せき ぜん いえ かなら よけい
積善の家、 必ず余慶あり。
せきふ ぜん いえ かなら よおう
積不善の家、必ず余殃あり。
意味は
少し古いですが、 「乾坤一擲 (けんこんいってき)」という言葉があります。 「運命をかけて、いちかばちかの勝負をすることと、私は理解しています。 日本の社 会は、失敗を許さない社会です。 敗者復活戦等というものは、事実上スポーツの世界 だけに存在します。 失敗者に、 再びのチャンスはほとんどありません。 日本は、 「積善の家、 必ず余慶あり。 積不善の家、 必ず余あり」。 この言葉 が心の中心にある社会なのです。 「大器晩成」 「縁の下の力持ち」 が大切にされ過ぎる社会なのです。 その結果が、 国際社会における番付の日本の姿であり、 近隣国 家の多くの国の後塵をあおいでいます。 令和4年8月24日は、日本の至宝 「稲盛和 夫氏」 を90歳老衰で亡くしました。 経営の神様 日本のリーダーです。 27歳 で京セラ創立がスタートでした。 リーマンショックの後では、老衰化したビックビジ ネスの再生につくしました。 基本はアメーバー組織です。 一人一人のヤル気を大 切にすることです。 中国でも、 経営と人生哲学の師として、 トップニュースとなりま した。
『易経』は、日本社会の心の基盤の一部を形成しています。 積善 不積善の言葉は、 建設的創造的リーダーシップの心の基本的な栄養素の素材だと、 私は感じています その理由は、 学びの基本を示す言葉だからです。
「積善の家、 必ず余慶あり」 とは、 善行を積めば、 思いがけない善いことがあります。 さらに進めると、大きな善いことも、小さな善いことも丁寧にしっかり実践すると、 人生の大切な所で、役にたちます。 という教えです。
「積不善の家、 必ず余殃あり」とは、悪い心で生活したり、小さい不善 大きな不善を重ねると、人々は必ず見ていて、 あなたの人物評価となり、善いことに、誘われないようになってしまいます。 悪い結果だけが、 待っている、 という教えです。
再び、 稲盛先生です。 日本社会の先生です。 敗者復活を認めない日本で、やり方を考えれば、敗者復活は出来ると実践して下さいました。 稲盛先生の教えを生かし 日本は、 再び世界のトップランナーとして、 元気に走り続けたいものです。 以上