今回のテーマは「名作に心を洗う」と言うテーマでした。
文学とか、芸術作品の名作の紹介がメインなのかなと思って読みはじめました。
まず「特集」を読みました。
塩見志摩子さんの話が印象的でした。
次男が夏のプールの時間にプールの底に沈んで亡くなってしまった。
「どうしたんや」と聞くと、十分の休み時間に誰かに背中を押されてコンクリートに頭を打ち付け、沈んでしまったと、、、
学校も友達も絶対に許さんぞという怒りが込み上げてきた。
大騒ぎになった時、高校の教師だった主人が大泣きしながら塩見さんを裏の倉庫に連れて言って言ったという。
犯人を見つけたら、その子の両親はこれから、過ちとはいえ自分の子は友達を殺してしまった、という罪を背負って生きてかないかん。わしらは死んだ子はいつかは忘れることがあるけん、わしら二人が我慢しようや。
主人が何度も強くそう言うものだから許したんです。友達も学校も・・・
今考えたらお父さんの言う通りでした。
許してあげてよかったなぁと思うのは、命日の七月二日に墓前に花がない年が一年もないんです。
三十年も前の話なのに、毎年友達が花を手向けタワシで墓を磨いてくれている。
もし私があの時、学校を訴えていたら、お金はもらえてもこんな優しい人を育てることはできなかった。そういう人が生活する町にはできなかった。心からそう思います。
これは自分だったら出来ないなぁ思って、、、特にSNSとかで自分の正義を主張する、、、まぁ訴訟大国化している今の日本でこれは難しいなぁと思いました。
その事を受け入れて、許すという究極の実践だと思うんですけど、、、でも、ここまでじゃなくても、もし、他人を許せる心の余裕があれば、きっと自分を許すこともできるんだろうなと思いました。
そして、最後のところ
名作は文学や芸術作品の中だけにあるのではない。人の生き方そのものが名作と言えるような人生もある。
最初、芸術作品なのかと勘違いしてたんですけど、その人の生き方というのも意識して読まないといけないなと思って中を読んで行きました。
中の対談記事として紹介されていた
人生をひらく名著の力の中で
NHKエデュケーショナルで教養番組「100分de名著」のプロデューサー
秋満吉彦さんの言葉で
ヴィクトール・フランクルのナチスの強制収容所経験に基づいた書籍
夜と霧(よるときり)を紹介しているところで
人生というのは結局、人生の意味の問題に正しく答えること、人生の各人に課する使命を課すこと、日々の務めを行うことに対する責任を担うことに他ならないのである。
「自分が自分が」という考えを一度全て解除して、逆に自分はこの世界、周りから何を求められているのだろうと考えるようになったんです。
フランクルの「夜と霧」を読んで逆に自分は周りから何を求められているのかと考えるようになった。という話に共感しました。私もはじめはクリエイティブな仕事がしたくて制作の人間だと思っていましたが、実際には運用や、マーケティング、営業など求められる仕事をしていく中で、今まで苦手だと思い込んでいた、仕事に自分の特性がある事に気がつきました。
営業なんかは、自分から話すタイプではないので、ひどい苦手意識があったのですが、実際にやって見ると、他の人よりうまく行ってしまって、、、後々知ったんですが、営業に大事なのは聞く力だということだったんです。確かに人の話をずっと聞いて入れるのでそう行った特性は営業などやってみないと気づけなかったと思います。
他にも秋満吉彦さんの言葉で
「右寄りのものを読んだら、次はあえて反対の主張の本を読んでみることで、様々な価値観に触れ、「あなたの考え方も面白いね」「あなたの言ってることも一理あるじゃん」って互いに理解し合えるようになる。それが読書することの大きな意義だと思うんです。そうした寛容さが読書を通じてもっと広がれば日本はもっと良い国になっていくはずです。」
読書は受け入れる準備として大切なんだと感じました。それがあって相手を認めることができる。究極は特集で出てきた塩見志摩子さんの話になっちゃうと思うんですが、これがないと実践も出来ないし、自分を認めることも難しくなってくるんだと思います。
まだ、コロナ禍でオリンピックなんかもどうなるか、わからない状況ですが、
せっかく学んでいるんだから、それぞれの立場はあるにせよ、相手の音葉に耳を傾ける努力をしていかないといけないなと思いました。
カテゴリ:致知
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