しのたまわく、ひとにして じん ならずんば、れいを いか にせん。
子曰く、人にして仁ならずんば、禮を如何せん。
【現代訳】 仮名論語
人にもし仁の心がなかったら、形式的な礼がなんになろう。
【意味】
人を思う真心がなければ礼儀正しくしたとしても無意味である。
【感想】
これは、倫理で体験していて、本当にそう思いました。
最近まで倫理ではコロナ禍でオンライン上でのセミナーを行なっていました。
人によっては上着だけスーツを来て下はパジャマを来ていたという方もおられました。
私自身もリアルでみられていないという環境で気が抜けていたと思います。
実際に会っていないので、誰に挨拶しているかも曖昧でした。そのため目が合わない、挨拶のタイミングも
バラバラ、「相手に向き合う」という礼の基本ができないというだけで緊張がないどころか、感謝の気持ちも薄れていたと思います。
これは、会場の準備などがないこともあり、いつもなら自然に出ていた「ありがとうございます」という言葉が無くなってしまったことが大きいと思いました。
今は自粛がとけて、三密対策を徹底してリアルセミナーを開始することができています。
そうすると、自然に会場の準備やリハーサルなど協力して行うことで相手への感謝の心が自然に湧いて来て「ありがとうございます」という言葉も自然に出るようになりました。
しばらく時間が空いてしまっていたのでMSの礼の実践が出来るか不安でしたが、実際にその場になると自然に行うことができました。一度身についたことは忘れないものだなぁと思いました。
ではなぜ、オンラインセミナーでは出来なかったのでしょうか。
おそらく、オンラインセミナーでは誰と向き合って挨拶しているのかが曖昧だったのが原因ではないかと思います。「論語を学び実践する会」で「学問」は「サイエンス」であり、それを立証するには礼(言葉)の実践つまり挨拶が重要だと学びました。
実際にMSでは会場を出るまでに何度も振り返り挨拶することになります。しかしZoomではオンラインセミナー終了後、画面がプツンと切れ黒い画面になります。
人と向き会うことで、自分と向き会うことが出来ると思います。それが自分の真心を育てることに繋がっているだなと思いました。
カテゴリ:論語
まだデータがありません。
« 鈴木大拙に学ぶ人間学 人間を磨く »